甲状腺について
「最近何となく体調が悪い」「体温調整がうまくいかない」「気分の落ち込みやイライラがとれない」など、何科を受診すべきかわからない様な症状の一部には、甲状腺のトラブルが隠れていることが少なからずあります。
当院院長は日本甲状腺学会認定の甲状腺専門医ですので、そういったお悩みの影に甲状腺の影響がないか、しっかりと診察をさせて頂けます。
ただそもそも甲状腺とは何なのか、曖昧な方が少なくないでしょう。 肝臓や腎臓、心臓などに比べれば、明らかにマイナーな臓器ですので、当然かもしれません。
に分けて、説明をしていきます。
①甲状腺の形について
蝶ネクタイをイメージしてください。
位置も形も大きさも、蝶ネクタイそっくりです。
② 甲状腺の働きについて
車のエンジンをイメージしてください。
甲状腺ホルモンという代謝を調整する物質、簡単に言うと「元気の素」を作る臓器です。
仕事が忙しかったりしてアクセルを踏まないといけない時はよく働き、食事が摂れなかったりしてアクセルを緩めないといけない時は休みます。
③ 甲状腺のトラブルについて
つまり甲状腺とは、
蝶ネクタイの形をしたエンジン
の様なものです。
トラブルが生じる際は、この形か働きのいずれか、あるいは両方に生じます。
結果として、
- 喉仏のあたりの腫れ
- 疲れやすさ
- 動悸、手のふるえ
- イライラや憂うつなどの気分の変調
- 多汗や冷えなどの体温調整のトラブル
- 肌の乾燥
- 体重の増減やむくみ
といった、多岐に渡る症状を呈します。
これらの中で気になる症状があり、精査を希望される方にはまずエコーと血液検査を行います。
形のトラブルはエコーで、働きのトラブルは血液検査でわかるためです。
そられの結果の組み合わせにより
- 形が全体的に腫れぼったい + 働きが強すぎ → バセドウ病、橋本病、亜急性甲状腺炎 etc…
- 形が全体的に腫れぼったい + 働きが弱すぎ → 橋本病、亜急性甲状腺炎 etc…
- 形は問題ない + 働きが弱すぎ → 中枢性甲状腺機能低下、薬剤性甲状腺機能低下 etc…
- 甲状腺のあちこちにしこりがある + 働きは問題なし → 腺腫様甲状腺腫、甲状腺がん etc…
といった様に想定される疾患の絞り込みを行います。
そこからさらに検査を追加することで、可能なケースではなるべく速やかに診断を確定させ、治療に移るのが当院の甲状腺診療の流れです。