甲状腺が気になる
そもそも甲状腺とは何なのか、曖昧な方が少なくないでしょう。 肝臓や腎臓、心臓などに比べれば、明らかにマイナーな臓器ですので、当然だと思います。
に分けて、説明していきます。
①甲状腺の形について
蝶ネクタイをイメージしてください。
位置も形も大きさも、蝶ネクタイそっくりです。
② 甲状腺の働きについて
車のエンジンをイメージしてください。
甲状腺ホルモンという代謝を調整する物質、簡単に言うと「元気の素」を作る臓器です。
仕事が忙しかったりしてアクセルを踏まないといけない時はよく働き、食事が摂れなかったりしてアクセルを緩めないといけない時は休みます。
③ 甲状腺のトラブルについて
つまり甲状腺とは、
蝶ネクタイの形をしたエンジン
の様なものです。
トラブルが生じる際は、この形か働きのいずれか、あるいは両方に生じます。
形のトラブルはエコーで、働きのトラブルは血液検査で概ねわかるため、甲状腺が気になる方にはまずこの2つの検査を行います。
あとはその組み合わせで
- 形が全体的に腫れぼったい + 働きが強すぎ → バセドウ病、無痛性甲状腺炎 etc…
- 形が全体的に腫れぼったい + 働きが弱すぎ → 慢性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎 etc…
- 形は問題ない + 働きが弱すぎ → 中枢性甲状腺機能低下、薬剤性甲状腺機能低下 etc…
- 甲状腺のあちこちにしこりがある + 働きは問題なし → 腺腫様甲状腺腫、甲状腺がん etc…
といった様に想定される疾患の絞り込みを行います。
そこからさらに検査を追加することで、可能なケースではなるべく速やかに診断を確定させ、治療に移ります。