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血圧が高い

健診等で指摘されたから、という理由でこのページを開かれた方が少なくないでしょう。
まずは3つのステップに分けて考えます。

  1. 本当に高いか?(=家庭血圧も高いか?)
  2. 本当に高いとして、すぐにお薬を使わなければならないか?
  3. お薬を使うとして、どの様なお薬を選ぶか?

①本当に高いか?

血圧は測る状況により大きく上下しますが、健診会場や病院などの特殊な状況より、起床直後や就寝直前など自宅の落ち着いた状況で測る方が遥かに重要です。
そもそも高い血圧が無症状でも是正されるべき理由は、放置されると動脈硬化を進めたり心臓に負荷をかけたりし、将来的に脳卒中や心疾患を来す可能性を上げるためです。
しかしその可能性は「どれくらい高いか」だけでなく、「どれくらい長い期間続いたか」にも強く影響されます(自宅の排水管が、少々高い圧がかかる部位でも長い年月が経つと傷んでくるのと同じです)。
健診会場や病院にいる時間が一生の内どれ位を占めるかを考えれば、そういった状況下で測る血圧にあまり価値がないことは納得できる筈です。

そういうことで、まずは家庭血圧を測定してみましょう。
測定する時のポイントは

・測る道具

二の腕に巻くタイプの血圧計を使う。
(手首に巻くタイプなどはいまいち)

・測る時間

朝起きて排尿後すぐと、夜寝る前30分以内。

・測る方法
  1. 椅子などに背筋を伸ばして座り、カフを心臓の高さにして腕の力を抜く。
  2. 1~2分ほど気持ちを落ち着けた後で、1つの時間帯で多くとも2回まで測る。
  3. 測り終えたら脈拍とともに必ず記録に残す。
  4. 腕の左右は時折変えて測る。

となります。
なお、血圧を記録するための媒体は、受診までは適当な紙の切れ端でも構いません。受診されたら改めてしっかりした手帳をお渡しします。あるいは、

血圧ノート-血圧変化を記録!自動でグラフ化-(iOSアプリ)

のようなアプリもお勧めです。

1週間ほど測定・記録されたら、それを下表の値と見比べてみてください。日本高血圧学会が作成した「高血圧治療ガイドライン2019」の一部になります。

収縮期血圧が125をしっかり切れていない方、つまり表の「高値血圧」に該当する方は、②へ進むため是非一度受診を検討されてください。

② 本当に高いとして、すぐにお薬を使わなければならないか?

上図は再び「高血圧治療ガイドライン2019」の一部になりますが、①で得た家庭血圧を当てはめて考えていきます(図の血圧は診察室での値になっているため、家庭血圧を当てはめる際は図の血圧からそれぞれ5を引いてください)。
すぐに投薬を始める必要がなさそうな方には、生活状況をお伺いした上で何点かアドバイスをさせて頂き、そうでない方には、同様のアドバイスに加えお薬を提案させて頂きます。

ここで「薬を使うのは嫌だな」と思われる方がきっといらっしゃるでしょう。
その様な方は遠慮せずに仰ってください。
お薬を敬遠される理由をお伺いしつつ、その理由が解決できそうなものなら投薬を再度検討し、解決できなそうなものなら投薬を見送らせ頂きます。

なお、私の経験上一番多い理由は「一度始めると一生続けなければならないから」というものですが、その様な方には「いつでも辞められるので一度始めてみては如何でしょうか」とお伝えしております。
NISAなどの積み立て預金をご存知でしょうか?
血圧(あるいは血糖値や脂質)のお薬を使うことは、そういった積み立て預金を行うことと同じだと私は考えます。
要は「積み立てた額(=どのくらいしっかり血圧を下げたか)」と「積み立てた期間(=どのくらい長い期間下げ続けたか)」に応じた複利が、脳卒中や心疾患のリスク低減という形で晩年に返ってくるのです。
そのため、もちろん積み立てを生涯続ける(=お薬を生涯使い続ける)ことが有利ではあるのですが、途中で辞めてしまったとしても、積み立てた額と期間に応じた複利は返ってきますので、無駄にはなりません。
全く血圧を下げなかった人生に比べれば、数年間でも血圧を下げた人生の方が、幾分かでも晩年の脳卒中や心疾患のリスクを下げられるということです。

③ お薬を使うとして、どの様なお薬を選ぶか?

いざお薬を使うとなれば、次に考えるべきはどの様なお薬を選ぶか、です。
血圧のお薬は現在大きく10種類近くのカテゴリーに分かれ、それぞれがさらに複数種のお薬を有します。
効果も副作用もお値段も、千差万別です。
いつでも辞められると述べはしましたが、結果的に長期間使われる方が多いため、それらの中からご自身に適したお薬を選択することは、とても重要です。

当院ではオーダーメイドなお薬を提案するため、家庭血圧・脈拍のパターンや生活状況に加え、「血圧に関与するホルモン値」や「普段の塩分摂取量」などを、血液検査や尿検査を用いることで確認するよう努めております。
特に「血圧に関与するホルモン値」は一部の血圧のお薬の影響を受けるため、それらの導入前に確認されることが望ましく、当院ではなるべく序盤のうちに確認する方針としております。

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